- 翠 -

どこまでも続く胸クソの悪い回廊,
そこかしこに澱む瘴気にアテられちまった所為だろうか,
さっきからやたらとガキの頃の事ばかり思い出す。
今更…本当に,今更だ。
今更思い出したところで意味などない,もうどうしようも無いというのに。


そう。

ガキだったオレの傍で優しく笑っていた翡翠の瞳なんて,今更思い出したって,もう――



――取り返しはつかないのに。
<終>

ファイブセンテンスカリスマ企画・番外編。
書くだけ書いて忘れてたくさいものを発掘したのでアップしてみる。
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